
ママ
おむつかぶれがひどくなってしまい、オムツ交換の時によく泣きます、どうしたらいいですか??
おむつかぶれ、よくあるお子さんのご相談の1つです。
この記事では、おむつかぶれの原因、自宅でのケア方法、お薬が必要な場合についてお話しします。
おむつかぶれの原因
- 湿気や摩擦
- おむつ内の湿気や長時間おむつを替えないことによる、皮膚のふやけ、摩擦による。
- 便や尿による刺激
- 便や尿に含まれる酵素やアンモニアが皮膚を刺激し、炎症を引き起こします。
- 菌やカビの増殖
- 湿った環境は細菌やカンジダ(カビの一種)が繁殖しやすく、感染を起こします。
- おむつやおしりふきの刺激
- おしり拭きによるこすれや、おむつ自体の素材が肌に合わずに、かぶれやすくなります。

そらまめママ
体質などもありますが、多くは早め早めにケアすると、ひどくはならずに済みます。
まず自宅でできること
- おむつ交換をこまめに行う
- 長時間おむつを濡れた状態で放置しないよう、2〜3時間ごと+便のたびに交換。
- 肌を清潔に保つ
- 便が出たらやさしく洗い流し、おしり拭きでゴシゴシこすらない。柔らかいタオルで水分を軽く押さえるようにふき取る。
- おむつなし時間を作る
- 肌を空気にさらす時間を設ける、おむつ交換のあと数十分はおむつをつけずに様子みる。
- 保湿とバリア保護
- 保湿クリームやワセリンを塗り、皮ふを保護する。バリアをつくる。
- その他アズノール軟膏や、亜鉛華軟膏など病院で処方されるお薬も皮ふ保護作用がある。
- 感染や強い炎症がなく、少し赤いのみの場合には、保護剤で治ることも十分にあります。

そらまめママ
下痢などでおしりふきでおしりを拭く回数が多いと、余計に荒れてしまします。
ぜひシャワーなどで流すようにしましょう。


そらまめママ
毎回シャワーは大変ですね。その場合には、こういうドレッシングボトルにぬるま湯を入れて、おしりを流してあげると楽ですよ。
病院受診の目安
- 赤みや発疹が改善しない、または徐々に悪化していく
- 膿が出たり、黄色いかさぶたができる
- 赤ちゃんが痛がる、ぐずる、発熱する
このように、なかなか改善しないおむつかぶれの時には細菌や真菌(カビ)の感染を考えたり、感染んはなくても炎症が強い場合には、ステロイドなどのお薬が必要になることもあります。

そらまめママ
同時に下痢がある場合には、そちらにも介入が必要ですね。この記事を参考にされてくださいね。

この便大丈夫? ゆるい便や心配な色の便について
小児科医ママがこどもの緩い便、心配な便の色、赤い便、白い便、黒い便などについてお話しします。病院受診の目安や原因などもお話します。
➀細菌感染の特徴
黄色ブドウ球菌や溶血性レンサ球菌などがよく見られます。
見た目の特徴
- にきびのような膿疱(膿が入った小さな水ぶくれ)や、周囲が赤く腫れる。
- 黄色いかさぶたができる。
- 痛みやかゆみが強くなる。
- 発熱を伴うこともある。
細菌感染が起こる理由

そらまめママ
- おむつかぶれで皮膚のバリアが壊れることで、細菌が侵入しやすくなります。
- 湿気が多い環境は細菌にとって、繁殖しやすい環境です。
治療方法
医療機関を受診し、適切なお薬の処方を受けましょう。
- 抗菌薬の外用薬
- 例:フシジン酸軟膏、アクアチム軟膏など。
- 重症の場合
- 飲み薬(経口抗生物質)を処方することがあります。
②真菌感染の特徴
カンジダ・アルビカンスというカビの一種が原因。湿った温かい環境を好みます。
見た目の特徴
- 鮮やかな赤い発疹(境界がはっきりしている)。
- **発疹の周囲に小さなブツブツ(衛星病変)**が見られる。
- 発疹がヒリヒリする痛みを伴うことが多い。
カンジダ感染が起こる理由
- おむつ内の湿気や温かさがカビの繁殖を促す。
- 抗生物質などの使用で皮膚の正常な常在菌のバランスが崩れることで生じる。
治療方法
- 抗真菌薬の外用薬
- 例:抗真菌薬軟膏で開始することが多い。
- 重症の場合
- 抗真菌薬の飲み薬を使用することもあります。

そらまめママ
細菌感染でも真菌感染でも、適切なお薬の使用の他に、適切なホームケアが大切です。「まず自宅でできること」を参照してくださいね。
細菌感染と真菌感染の見分け方
特徴 | 細菌感染 | 真菌感染(カンジダ) |
---|---|---|
症状 | 膿やかさぶた、腫れが目立つ | 赤い発疹、周囲に小さな発疹 |
境界線 | 不明瞭 | 境界がはっきりしている |
湿気の影響 | あまり関係ないこともある | 湿気が強いほど悪化しやすい |
原因の菌 | 細菌(例:黄色ブドウ球菌) | 真菌(例:カンジダ・アルビカンス) |

そらまめママ
見た目だけでは区別がつかないこともあるので、その場合には検査もします。
なかなか難しいと思うので、やはり受診するのが安心ですね。
まとめ
赤ちゃんのおむつの中は、細菌や真菌にとっても居心地がよい場所です。皮膚も弱いので一旦悪くなるとひどくなってしまうことも多いです。
こまめにチェックするのは大変な事もありますが、早め早めの対応を一緒に心がけましょう。

コメント