鼻水吸引とは
鼻水吸引とは、わたしが小児科医になり、ママになりびっくりしたことの1つです。

そらまめママ
世の中のお母さんはこどもの鼻水を吸うの!?
と、衝撃を受けました。
そうなんです。お子さんは鼻水を上手にかめませんね。
少しの鼻水でも苦しくなり、
よく眠れなくなる。母乳やミルクが飲めなくなる。
特に母乳やミルクを飲むときには鼻呼吸になりますので、鼻がつまっていると、息ができず苦しくなってしまいます。
息継ぎをしながら飲む様子がありましたら、苦しいサインです。
また鼻がつまって口呼吸になると、口や喉も乾燥しますね。そうするとウイルスが口から入り込みやすく、乾燥した喉はウイルスを防御する力も弱っているので、ウイルスが簡単に体の中に侵入してしまいます。

こんな時が鼻水吸引器の出番です。
色々な鼻水吸引機がお店にありますね。
何種類もありますのでどれを使っていいか分からない~ということになるので、おすすめをいくつか紹介します。
わたしは鼻水吸引が大好きで、ちょっとでもズルズルと音が聞こえたら、鼻水吸引機を持って登場します、もちろんこどもは逃げ回ります。でもとっても大事ですし、風邪を長引かせないポイントです。
心を鬼にして、しっかり吸いましょう。
ずっと続けていると慣れてきて、3歳ころになると「鼻水とって~」と持ってくるようになりますよ。
そうなればしめたもの。
鼻水吸引のコツ 体勢とタイミング
➀鼻水吸引の際に大切なのは、「体勢」、これが一番大事。
動いてしまう赤ちゃんはタオルでくるっと巻いて、手足が出ないようにしましょう。
そしてお子さんの上に軽く乗るような体勢(覆いかぶさる感じ)で、左右の鼻水を短い時間でちゅっちゅと吸います。1回の吸引時間の目安は5秒程度、長くなくて大丈夫。
鼻水がうまく吸引機にひかっかるとズルズルと音がするので、そこを重点的に。
少しずつ角度を変えたり、左右に振ってみたりして鼻水が引っかかるところを探します。

上手く当たるとすごくうれしい。くせになります。

家庭用の鼻水吸引器は奥までノズルが入らない設計になっていますし、圧もそこまで高くは設定できません。なので何度もやると問題があるのでは?などとよく質問をいただきますが、あまり心配しなくても大丈夫。しっかり吸ってあげてくださいね。
②お風呂上りなど鼻水が柔らかくなっているタイミング
鼻水が硬いと、吸っても吸っても吸えないことがあります。
こんな時にはお風呂上りなどで、鼻水が柔らかくなっている時がよいですね。
加湿がよいので、お風呂に入れないお子さんでも、加湿器を付ける、温かいお湯や飲み物などを鼻の前に持ってきて、鼻呼吸をしてもらうなどもいいですね。それから鼻水吸引をしてあげましょう。
鼻水吸引機はいつから使えるのか
生まれてすぐの赤ちゃんでも鼻がつまることはあります。
生まれてすぐから、大きくなるまで長く使えます。

出産祝いとしての需要もあるようですね。確かにもらってうれしい使えるアイテムですね。
鼻水吸引機の種類とわたしが使用した感想
手動式
<メリット> 安い、軽くて持ち運びできる、どこでもできる、値段も数百円からで色々試せる
<デメリット> 高率に風邪のウイルスをもらう(親が吸い込むタイプのもの)
様々なメーカーから出ていますが、一番使ってよかったものはこちら、
丹平製薬さんの「ママ鼻水とって」

何本使ったかわかりません。
うちの2人の子どもたちも、こちらを使用して乗り切りましたし、今もよく使います。普通に使っている分には壊れることはほぼないのですが、赤ちゃんがカミカミしたくなる、ほどよい長さ、細さで何本か壊れました。
続いてよかったのが、この「知母時(ちぼじ、Chiboji)」
こちらは親が吸引するわけではなくて、手動のポンプ式のもの。真空ポンプのおかげでしっかり圧がかかる印象で、親が風邪をもらわないのがうれしい。

幼稚園くらいのお子さんで鼻水吸引に慣れてきたら、ちぼじはよい点がたくさんあります。
が💡右手でポンプをしゅこしゅこしないといけないので、子供を押さえるのは左手のみ。
顔をぶんぶんやられると左手だけではノズルをいいポイントに押さえられず、我が家では小さいうちの出番は少な目でした。
「ママ鼻水とって」の良い所は、口で吸うので、親の両手が空きます。なので、両手を使ってノズルをしっかり鼻にフィットさせられるメリットがありますね。
電動式
<メリット> 電動ならではのパワー、親が風邪をもらわない、頻回にやっても疲れない
<デメリット>
持ち運びに不向き、部品が多く洗うのが少し大変、音が気になる、電源が必須なものもあり
電動式も、様々なメーカーから出ていますね。わたしが使っていたのはこちら。
スマイルキュートミニ、新鋭工業さんのものです。

これのよいところは、ノズルとホースの間に鼻水を貯める小さなボトルが付いているところ。
ノズルとホースがダイレクトにつながるものも多いのですが、この容器があることで、ノズルと容器を洗えばたいていOKですので、お手入れが楽でした。
ダイレクトにつながるものは毎回ホースを洗う必要があり、ホースの水通しが面倒に感じることも。
ノズルはオリーブ玉が使いやすいです。
電動のものは、手動のものに比べて価格も上がるので、色々お試しできないのでより吟味する必要がありますね。保育園に小さい頃から通うお子さんにとっては必要、買ってよかったアイテムの1つです。
わたしはあまり色々悩まずに、このスマイルキュートミニを購入したのですが
このスマイルキュートミニを作っている新鋭工業さんは、医療現場で使う、もっとパワフルに圧がかかる吸引機や吸入器(喘息の発作時などに使う)なども販売している、医療現場ではなじみのメーカーさんですので、信頼もありますし、あまり迷わず決めました。そういう点でも安心ですね。
電動鼻水吸引機は、医療費控除になる
手動のは対象でないですが、電動のスマイルキュートなどは医療費控除の対象になるようです💡
電動のものはいいお値段がしますので、レシートを保管しておくとよいですね。
まとめ
今回は鼻水吸引の必要性、やり方のコツ、わたしが実際に使用してよかった商品などをお伝えしました。
日々の診療の中で、鼻水吸引しっかりしてくださいね~と、よく言うのですが、どのくらい大事かの認識がないと、なかなかしっかりはできないですよね。
だって、鼻水吸引は子供も泣くし、親も大変だし、嫌がるお子さんを前に心を鬼にしてなかなかできないですよね。でもそれをちゃんと説明する時間って、診療中にはないんです。
本当はあってほしいし、あるべきだとは思うのですが、なかなか難しいですね。
「はじめまして」にも書きましたが、このブログはその溝を埋めるために記載しています。
鼻水吸引をしっかりして、軽症の鼻水の症状の時にはお薬に頼らず、乗り切れたらいいなと思います。一緒にがんばりましょうね。

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