早いものでもうすぐ12月、帰省などで長時間のドライブ・・・

こどもの乗り物酔いがひどくて・・・何かいい方法はないでしょうか?
ない人には全く無縁の乗り物酔い。でも酔いやすいお子さんにとって移動は非常につらいですね。

乗り物よいの原因、対策、お薬などについてお話しします。
- 感覚の不一致: 内耳(平衡感覚)からの情報と、目や筋肉からの情報が一致しないと、脳が混乱を起こす。
- 脳の未熟さ: 子どもは大人より感覚の統合が未発達で、酔いやすい傾向がある。
- 精神的ストレス: 緊張や不安が酔いを悪化させる場合も。
- 体調不良: 睡眠不足や空腹、過剰な満腹も乗り物酔いを助長する。
出発前からの準備が大切です
- 睡眠を十分に取る: 睡眠不足は酔いやすさを増します。
- 空腹を避ける: 食事は乗車1~2時間前に軽めに済ませ、脂っこい食べ物を控える。
- 服装を整える: 締め付けの少ない服を選び、暑さや寒さに注意。
- 視線を固定する: 遠くの風景を見ることで感覚の不一致を減らす。
- 車内の空気を新鮮に: 窓を少し開けたり、換気をこまめに。
- 乗車位置を選ぶ: 車なら前席、バスなら前方、船なら中央部が揺れを感じにくい。
- 気をそらす: 音楽を聞く、話をするなど、気を散らす方法を取り入れる。
- 香りに注意: 強い香水やガソリン臭を避ける。

車の場合はチャイルドシートが必要な年齢のお子さんはしっかりのせて、後部座席にセット。後ろ向きよりも前向きが、車酔いにはお勧めです。
酔い止めに使用するお薬
クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミンなどの第一世代セフェムがよく使用されます。
抗ヒスタミン薬が、内耳(前庭)の過剰な刺激を抑え、中枢神経への影響を和らげる作用があるため、乗り物酔いの症状を予防・軽減します。
特に、乗り物酔いによる吐き気やめまいに効果があります。

アレルギーのお薬としてよく知られますが、酔い止めの効果もあるのですね。
しかし副作用として眠気があるのは事実です。
その他、キサンチンやアセチルコリンなどの成分が入っています。
市販で買える酔い止め
➀アネロン「ニスキャップ」
15歳の子どもに1日1回1カプセルで1日効果が持続します。

②トラベルミンチュロップ ぶどう味
5歳以上の小児から大人の方まで服用できます。
口に含みやすいドロップタイプで服用時のストレスが少ないのが特徴です。

③トラベルミンR
酔い止めの副作用の1つに眠気がありますが、眠気が比較的少ないのがこのトラベルミンR。
11歳以上が対象です。

➃マイトラベル
5歳以上、錠剤のタイプです。

内服薬は、事前(30分~1時間前)の服用が効果的です。乗り物に乗る前に飲みましょう。

うちの子は5歳にまだなっていないんですけど・・・
市販のものは、5歳以上が対象のものがほとんどです。

5歳未満の場合には、医療機関を受診し、第一世代抗ヒスタミン薬や吐き気止めなどの処方を受けるようにしてくださいね。医療機関からであれば処方できます。
- 「もし気持ち悪くなったら教えてね」と事前に安心させておく。
- 酔いやすいと感じている場合は無理をさせず、途中で休憩を挟む。

前回に車に乗ったときに、げーしちゃった・・・など、意外と覚えているものです。その不安がさらに乗り物酔いを助長するので、気にしなくていいよ、大丈夫だよ、と前向きに対応されてくださいね。
- Q乗り物用はだんだん慣れますか?
- A
はい、乗り物酔いは多くの場合、時間や経験とともに慣れることが期待できます。特に子どもの場合、身体の発達や環境への適応力が向上するにつれて、乗り物酔いが軽減するケースが多いです。ただし、慣れるまでには個人差がありますし、成功体験を繰り返すと自信がついて酔いにくくなることも多いです。
まとめ
帰省のシーズン、お子さんが酔いやすいと長時間ドライブが心配になりますね。
出発前から念入りに準備をし、酔い止めも上手に活用しながら、楽しい旅行になるとよいですね。

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