便秘薬はどう選ぶ?お子さんに合った選択を

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こどものよくある症状とその原因やケア
ママ
ママ

便がなかなか出ず、間隔が空く、肛門を痛がる、肛門から出血してしまいました・・・

これもよくある日常診療の一コマです。

生活習慣の改善ももちろん大切ですが、それと並行してお薬を使うこともよくあります。

お薬にも色々な種類があり、処方されたものを内服するのが基本ですが、

そらまめママ
そらまめママ

自分のお子さんに使用するもの。パパやママもその知識があると安心ですね。

子どもの便秘薬について、種類、作用機序、服用方法をわかりやすく医学的にお話しします。

まずは、この記事を読まれて、便秘とは何かを理解しましょう。


1. 便秘薬の種類と作用機序

➀浸透圧性下剤

便の中の水分の量を調整し、便を出しやすくするお薬です。小児の便秘薬において第一選択、お薬に慣れてしまうなどもないので安心して使用できます。

  • 例:ラクツロース、モビコール、酸化マグネシウム など
  • 作用機序: 腸内に水分を引き込み、便を柔らかくする。
  • 適応: 軽度~中等度の便秘や慢性的な便秘。小児ではまずはこれらのお薬を使用します。これらのお薬は、長期的に使用しても慣れにならず、安全といわれています。
そらまめママ
そらまめママ

体の中の水分が少ないと元になる水分がなく、効果がうまく発現されません。お薬以外にもこまめに十分な水分を摂ることが大切です。

②刺激性下剤

腸の蠕動運動を刺激し、排便を促すお薬です。頑固な便秘に➀と併用することがあります。体が慣れてしまうことがあり、注意が必要です。

  • 例: ピコスルファート
  • 作用機序: 腸の蠕動運動を直接刺激し、排便を促します。
  • 注意点: 長期使用により慣れが生まれ、徐々に量を増やさないと効きにくくなります。ですので短期間の使用がお勧め。できるだけ➀浸透圧性下剤メインになるように調整が必要です。
マルツエキス(麦芽糖エキス)

小児の便秘に使われる甘味のある天然由来の便秘改善剤です。新生児から使用できる安全性が特徴。マルツエキスが腸内で善玉菌(乳酸菌やビフィズス菌)のエサとなり、腸内環境を整えます。これにより、腸の動き(蠕動運動)が改善されます。新生児期~乳児期まで使用することが多い。

テレミンソフト座薬やグリセリン浣腸

➀浸透圧性下剤との組み合わせで使用します。

➀を内服しつつ、2-3日出ない時には3-4日目に座薬や浣腸を使用し、腸の拡張を防ぎます。


2. それぞれの使用方法や内服のコツなど

ラクツロース(➀浸透圧性下剤)
https://hokuto.app/medicine/a0N7m4qxgmq4PKwLuWq4
  • シロップタイプです。年齢や症状に合わせて調整。
  • タイミング:食後や水分と一緒に服用。原液のまま服用するか、水やジュース、ミルクなどに混ぜて飲みます。甘味が強いので、甘いのが好きなお子さんはそのままでもよい。苦手なお子さんは、飲みやすくするために薄めることが推奨。
  • 便が緩すぎる場合には減らします。
モビコール(➀浸透圧性下剤)
https://med.mochida.co.jp/index/mvc_ld-h.html

  • 粉薬です。次のように水に溶かして内服します。
持田製薬株式会社サイトより引用

服用のコツ:水に溶かすとかなりしょっぱいです。そして量が多い(60ml飲む必要あり)

そらまめママ
そらまめママ

患者さんから聞いてよさそうな方法としては、ヤクルトなどの味の濃いものに混ぜる、味噌汁にいれてごまかす(味噌を少な目にするそう)など。

みなさん色々な工夫をされていますね。

酸化マグネシウム(➀浸透圧性下剤)
  • 粉薬、錠剤があります、お子さんの年齢や体重によって選びます。味はあまりない印象です。
  • 水に溶けにくくざらざらすることがあるので、ゼリーなどと一緒に食べるのもよいです。
  • 便が緩すぎる場合には減らしていきます。
マルツエキス
  • シロップタイプです
  • 麦芽糖が成分のため、とても甘くて飲みやすいです。赤ちゃんは好きな味ですね。
  • 便の柔らかさや頻度などをみて、増やしたり減らしたりします。
  • 一般的には新生児~乳児期まで
テレミンソフト座薬、グリセリン浣腸

テレミンソフト座薬は2mgと10mgがあります。お子さんの年齢によって使い分けます。

座薬なので、肛門から挿入し、30分~1時間程度で効果が表れることが多いです。

グリセリン浣腸は座薬でも効果のない便秘に使用することがあります。

小児は体重あたり1-2mlで計算することが多く、乳児は30mlのものを、大きいお子さんだと60mlのものを使用することがあります。

使用しない量は最初に捨てて、使用する量を肛門内に入れます。

効果発現時間は非常に短く、数分~10分以内です。

そらまめママ
そらまめママ

便意が強くなるまで少し待つことで、浣腸液だけが出るのを防げます。

上記の内服薬を飲んでも、3日間排便が無い時には座薬か浣腸を使うようにお話しします。

まとめ

便秘薬の選択は子どもの症状、年齢、体重、生活状況に応じて異なります。

大切なこと

基本的には必要最低限で使うべきですし、徐々にへらしていくことに意識を向ける必要があります。

極力、刺激性のものは使わず、浸透圧性下剤を中心に、浣腸などを組み合わせて便秘の悪循環を断つ必要があります。

経過の長い便秘のお子さんは、服薬期間もそれなりに長くかかりますが、大人になった時にも

悩まされずに済むように、、、一緒に頑張りましょうね。

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