トイレトレーニング、大変じゃないですか??
うちの下の子は絶賛トレーニング中です。なかなかうまくできず、試行錯誤しています。

トイレトレーニングが進まず、心が折れそうです。どうしたらうまくいきますか?

うんうん、うちもですよ~、焦らず気長にやっています。
これも日常診療でよくある質問の一つです。
それだけで受診する方はいないので、何かのついでに聞かれることが多く、あまり時間をかけてお話し
することができません。
ですので、今まさに悩んでいる誰かの参考になればよいなと思い記載することにしました。
1. トイレトレーニングを始めるタイミング
まずは、子どもの発達サインを確認しょましょう
トイレトレーニングを始める適切なタイミングは、子どもが以下のようなサインを示したとき。
- 体の準備
- 排便や排尿の時間がある程度規則的になっている
- 行動面の準備
- 自分でパンツやズボンを脱いだり、履いたりできる
- 排尿や排便をした後に、教えることができる
- 理解力の準備
- 「おしっこ」「うんち」といった言葉を理解し、簡単な指示に従える

一般的には1歳半~3歳頃が多いですが、個人差があります。
周りに流されて早く始めすぎてしまっていることもありますので、まずは上記のサインに当てはまるか、確認しましょう。
2. トレーニングの進め方
いきなり完璧は目指さずに、段階的に取り組みましょう
(1) トイレに慣れさせる
最初はトイレの存在や使い方を説明して、恐怖心をなくします。
大人のトイレは高いですし、穴が大きいです。
うちではこども専用の低いタイプのおまるを購入しました。

●●ちゃんのトイレかっこいいね~
と、気持ちを盛り上げます。
大人の便器に乗せるタイプの補助具は手軽ですが、うまくふんばれないのと、高さが怖いのかうまくできないこともあるようです。
また、「大人も一緒に座ってみる」 などもおすすめです。
我が家で使っているのはこちら、Combiのもの。
グレーやブラウンなど周りの家具となじむ、おまるが本当は良かったのだけれど・・・
こどもはオレンジとか明るい色が好きですよね。


これのよいところはハンドルが付いていて、乗り物に乗っている気分になるし、ふんばりやすいところ。お手入れも簡単です。
(2) 排泄のタイミングを観察する
子どもの排泄パターンを把握し、排便や排尿が起こりそうなタイミング(起床後、食事後、入浴前など)にトイレに連れて行きます。
この時には出なくてもOK。連れていき、とにかく座る練習をします。
(3) 成功体験を積む
実際にトイレで排泄ができたときは、大げさなくらいに褒めて、成功体験を繰り返させます。

失敗してもけして叱らず、「次はトイレでやってみようね」とポジティブな声かけをします。
3. トイレトレーニングの注意点
- プレッシャーをかけない
トレーニングを焦ると子どもがストレスを感じ、逆効果になります。失敗を自然な成長過程と考えましょう。 - 親が冷静でいること
親のイライラは子どもに伝わり、トイレへの抵抗感を生む原因になります。焦らず、リラックスした雰囲気で取り組むことが重要です。 - オムツとの併用期間をつくる
一気にオムツを外すのではなく、日中はパンツ、夜間はオムツというように、少しずつ移行する方法がおすすめです。外出の際や車にのるときなどは、オムツでよいです。
4. 医学的な視点
尿意や便意のコントロールは成長の一部
子どもの膀胱や腸の発達には個人差があります。膀胱容量が十分に発達していない場合、日中や夜間の失敗があるのは自然なことです。
夜のおもらし(夜尿症)は5~6歳頃までは問題になりません。
5-6歳をすぎても昼や夜のおもらしがあるような場合には、一度医療機関を受診し、尿検査を受けられると安心ですね。糖尿病や尿崩症といった病気が隠れていることがあります。
5. よくある悩みへの対処法
- 「トイレに行くのを嫌がる」
→ トイレを楽しい場所にする工夫(好きなキャラクターのグッズ、絵本)を活用する。 - 「失敗が続く」
→ 決して叱らず、長期的な目線で取り組むことが大切。親が柔軟に対応することで、子どもの意欲を保てます。 - 「頻尿になる」
→ 失敗することの不安などから、しょっちゅうトイレに行くお子さんが見られます。失敗してもい いんだよという受け止める姿勢が大切。
尿トラブルの記事を記載しています。参考にされてくださいね。


大人になってもおむつをしている人はいません。
なので、いつかは外れるので焦らなくて大丈夫。
6. トレーニング中によく読んでいた絵本
トイレトレーニングにまつわる絵本はたくさんあります。
どれも面白いですし、これだけ絵本が出ているということは、みんな悩んでいるということ。

自分だけじゃないんだってことですね。
我が家で今も読んでいるのが、これらの絵本です。
『ノンタン おしっこしーしー』(作:キヨノ サチコ)

「しー しー しー」と音がします。さて「なんのおと?」
ぶたさんはオムツで、くまさんはトイレで、みんなおしっこをしています。
それにつられてノンタンもおしっこがしたくなります。
「しー しー しー」とリズムよく、まだ小さいお子さんでも言いやすいフレーズですね。
『ぼくのトイレ』(作:鈴木のりたけ)

いつも同じトイレに入るのがつまらないな~と考えたぼく。
色々な面白いトイレを考えます。こんなのあったら楽しいな、がつまったくすっと笑える絵本です。
うちは兄弟そろってげらげら笑いながら読んでいます。
トイレが楽しいところだよ~と思える絵本です。
『ひとりでうんちできるかな』(作:きむらゆういち)

ねこちゃんやこいぬさんが「うーんうーん」とふんばっており、ページをめくると・・・
いいうんちが!
めくる動作が楽しいので、いないいないばあの大好きなお子さんにもおすすめ。
この「うーんうーん」とふんばる動作、最初はなかなかむずかしいですが、まねして声に出しているうちに、だんだんふんばることに慣れそうですね。
最後に
トイレトレーニングは親子で成長を感じられる大切な時間です。
無理なく楽しみながら進めてくださいね。
一度失敗したら、少し期間をおいてみるのも大事です。
次に再開したときには、意外とすんなりいくことも。
一緒にがんばりましょう!

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